みけもふ日記 <備えあれば迷いなし>

経済的独立を目指し試行錯誤するブログ

ちょっとしたこと

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先週、勤務先であったこと。

 

荷物を抱えて現場に向かって歩いていたら、見知った顔に出くわす。もうすぐ定年を迎えるオットセイのような巨漢のおっさんだ。特に仲が良いわけではない。このおっさんのいる今の工場に異動してくる前は、電話で数回やり取りした程度の間柄。

 

電話では冗談なのか本気なのか良く分からない難癖をつけられたものだった。だからあまり良い印象はない。そのおっさんが手を振ってニコニコしながら「よう、生きてたの?」なんて挨拶してくる。聞くところによると、かつては営業マンで鬼軍曹のような男だったらしい。そこから紆余曲折があったのだろう。今は一担当としてこの工場のちいさな部署にいる。眼鏡の下の眼光は鋭いものを感じるけれど、今では憑き物が落ちたようにすっきりした顔をしてる。

 

正直なんで気軽に挨拶してくるのかよく分からないw どこか似た者同士で通じるところがあると思っているのだろうか。けれどイヤミは全く感じられない。普段茶坊主だらけの同僚に囲まれて仕事をしている中、どこか新鮮味を感じた。こんなたまにしか顔を合わせない間柄でも気にかけてくれてるんだな、と思うと今の勤務先も捨てたもんじゃないと思えた。

 

そして、同じ日。仕事を終えて更衣室に向かう急な階段を上がっていると、反対側を降りてくる誰かに肩をポンポンされた。誰かと思い顔を上げると、今度は別のおっさんだった。小柄でどことなくお猿さんに似たようなおっさん。このおっさんも特に仲が良いわけではない。

 

この工場に異動してきてから担当する部署が違うのにも関わらず、すれ違い様になぜか良く声を掛けてくれた人だ。なんでだろう。さっぱり理由が分からない。私は親しみやすい顔をしているのだろうか。今にして思えば、あの異動当時は半分ノイローゼになって仕事していた。そんな雰囲気を察知して気を紛らわしてくれたのだろうか。

 

今回はとある人間関係をどうにか終わらせるためにやっぱり悩んでいた。その時もたぶん俯いて階段を上がっていたと思う。そのおっさんとは最近しばらく挨拶も会話もしていなかったけれど、そんな悩んでいる心境が伝わってしまったのかもしれない。その瞬間は特に何も思わなかったけれど、反射的に「お疲れさまでーす」とだけ返しておいた。あのおっさんも過去に色々ありそうな感じがする。詳しく話したことはないけど。

 

また明日から仕事。正直まともな感性ではやっていけないくらいキツい職場だ。

はっきり言って地獄だw

 

けれど前述のように淡いものではあるけれど、時折、虐げられた者同士で絆らしきものを感じる瞬間がある。言外に「もう少しチカラを抜いていけよ」と言われているようにも感じる。そうだよなぁ〜。少し思い詰めたり考え過ぎかもしれない。

 

あのおっさんズは、恐らくこの会社人生で会得した処世術のようなものをそれとなく私に伝えてくれているのかもしれない。ホントは全然違うかもしれないけれど、そう思う事にするw サンキューおっさんズ!