去る3月アタマに映画「パラサイト 半地下の家族」を見てきました。
アジア映画初のアカデミー賞受賞という事で、連日大々的にニュースで取り上げられており、気になっていました。
いつもならひねくれ根性(?)を発揮して、華々しく騒がれている作品は敬遠するのですが、dポイントの有効期限が迫ってきていた事と、昼夜交代勤の合間で時間的に余裕があったので行ってきました。
劇場はいつものシアタス調布。この頃にはもうコロナウイルス騒動でいつ外出制限がかかるか分からない状況。平日の昼間のグランシアター(調布グランシアター|イオンシネマ)なら大ヒット映画でもそれほど混み合わないだろうし、密集することもないと踏んで思い切って行ってきました。結果、劇場内は私を含め7人でしたw
肝心の映画はどんな作品か?以下のオフィシャルサイトで確認できます。
結論からいうと見に行って良かった。
やはりどうしてもキム一家に感情移入してしまう。自分の幼少期とかぶる箇所が少なからずある。うちもすんごい貧乏だったからね。クルマも持てないくらいの。今までもクルマは持った事がないけどw
この作品で描かれている「格差」。何をしても裏目に出て下流を漂うキム一家。それとは対照的な、時代や環境に恵まれ若くして成功しているパク一家。両者の間に横たわるどうしても乗り越えられない溝。本人の努力もあるだろうが、同じ国、同じ民族、同じ言葉を使って暮らす人間でありながらどうしてこうまでも違うのか。
この映画を通じて、自分の置かれている境遇も重ね合わせて色々考えさせられる。
共通しているのはあの「見下され感」だ。この作品ではある「匂い」が発端となり、衝撃的な結末まで突っ走っていく。日頃、仕事をしていても感じるあの「見下され感」がこの作品では上手く表現されていたように思う。やっぱり人を傷つけるような言動には注意したほうがいいよ。どこで恨みを買うか分からないから。自分もそんな時はただ耐える事しか出来ないけど、度を超すような出来事が重なったら...。
優位に立つ側が、成功した者が、まるでそうする事が当然であるかのような行動様式。これは人種や国家の枠を超えた普遍的な、どうしようもない、人間の性癖なのかもしれない。こんな簡単に答えや解決策が見い出せない泥沼から抜け出すためにはどうすればいいんだろう。できるだけ理不尽な出来事に尻を蹴っ飛ばされずに生きていくにはどうすればいいんだろう。
真っ先に思いつくのは、やはり経済的独立を達成する事だ。でもそれにはまだ時間がかかる。何をするにもカネ、カネ、カネ...。カネが無さ過ぎると必要以上に苦しむ事が多くなる。うー、あー、良くない。カネに執着し過ぎwでも凡人の自分に今出来る事はコツコツ投資を続ける事以外にない。
映画の感想から脱線してしまいましたが、噂に違わずとにかくこれは良い作品でした。何かに悩んでモヤモヤしている人にはお勧めかと思います。機会があればぜひとも見て頂きたい。ただPG-12の年齢制限があります。小学生以下のお子様は保護者同伴で鑑賞されるようご注意ください。