7/2(金)雨
夜勤明け帰宅後、ひと眠りしてから夕方に有楽町まで映画を観に行ってきました。
本日からピーター・バラカンさん監修・作品選定による Peter Barakanʼs Music Film Festivalが開催されています。音楽好きとしては見逃せません。
コロナ禍で観たい映画もロクに観れない状態が続いていたところ、このような音楽映画祭が開催される事を知り、矢も盾もたまらず行ってきました。ピーターバラカンさんが監修しているのならまず間違いありません。観たのは以下の映画です。
『AMYエイミー』(2016):19歳とは思えない成熟した歌声で衝撃のデビューを果たしたものの、27歳でこの世を去ったジャズの歌姫エイミー・ワインハウスの生涯を綴ったドキュメンタリー。恋愛に苦悩し、麻薬に依存...短くも壮絶な人生を赤裸々に描き出すことで、シンガーとしての魅力を再確認できる。 pic.twitter.com/Cq5gFKlCsS
— DIGLE MOVIE|映画情報 (@digle_movie) 2021年6月30日
名前だけは知っていたミュージシャンでした。また新しいミュージシャンが出てきたな、と思っていた矢先に急逝されたので記憶に残っていました。残したアルバムはわずか2枚。亡くなった当時彼女の年齢は27歳。
この年齢で亡くなる人気ミュージシャンが多かったことから、いつしか「27クラブ」なる名称が定着しており、彼女もその仲間入りをしてしまったんだな、という印象でした。
映画はプライベート映像満載で、生身の等身大の彼女の生き様がリアルに描き出されていました。富や名声は必ずしも幸せを運んでくるとは限らない。ミュージシャンという稼業の過酷さを垣間見せてくれるものでした。
演奏シーンでは彼女の歌声に引き込まれました。劇中後半、あの大御所トニーベネットが認めたように、確かに20代前半の若者が醸し出す歌声ではないなと思いました。彼女の死を悼み、アドバイスできるものなら「生き急ぐな」「(ビリーホリデイ等に匹敵するという意味で)貴重な存在なのだから」「長く行きていれば人生から学ぶ事ができる」といったセリフが彼女の確かな才能を裏付けていると思いました。
今回の映画は人の弱さというか脆さというか、壊れやすいものなのだな、という認識を新たにしました。一筋縄ではいかない人生を乗り切っていくには繊細過ぎた彼女。薬物やアルコールの問題もありますが、有名になるにつれて、自分ではコントロール出来ないことがどんどん増えて耐えきれなくなったのでしょう。その負荷やストレスは想像に難くありません。
私の住む世界や生活はまったく異なるものの、実在した人物についてのストーリーなので説得力があります。また一つ貴重な才能を失ってしまったことを再認識させる、という意味でも良いドキュメンタリー作品だと感じました。